A Place to Bury Strangers 2作目は轟音度が弱まる

NYで最もラウドなバンドと評されるA Place to Bury Strangers(以下APTBS)の2枚目のアルバム "Exploding Head" が先月発売され,早速入手した.以下,簡単に感想をメモ.

・2007年のデビューアルバム "A Place to Bury Strangers"(以前のエントリ参照)のハイライト "To Fix the Gash in Your Head" のような打ち込みを前面に出した先鋭的な曲はなくなったものの,2作目も全体的にJoy DivisionやThe Jesus and Mary Chain(以下ジザメリ)の影響が所々で感じられるダークな曲を楽しめる.

・前作よりノイズは若干減り,轟音と言うほどではない.その分,メロディーが多少豊かになり,あと一部の曲はパンクに寄ったようにも思った.

・1曲目 "It Is Nothing" と2曲目 "In Your Heart" はデビュー作ほどノイジーではないけど,デビュー作の延長上にある感じで,アルバム冒頭は入りやすい.

・3曲目 "Lost Feeling" の前半はまるでThe Cureの曲.The Cureへのリスペクトが感じられるけど,そのまんま過ぎるような感じもした.ただ,それだけでは終わらず,曲の後半には初期ジザメリのようなノイジーな展開が待っている.

・4曲目 "Dead Beat" はジザメリっぽいところのある,シンプルでちょっと元気でノイジーな曲.ジザメリファンには楽しめると思う.

・5曲目 "Keep Slipping Away" はこれまでで一番キャッチーな曲で,妙に明るい曲調が印象的.今回のアルバムで一番目新しいのはこの曲かもしれない.

・6曲目 "Ego Death",8曲目 "Everything Always Goes Wrong" ではアルバム前半よりもノイズを楽しめるような印象を受けた.そして最終曲 "I Lived My Life to Stand in the Shadow of Your Heart" の最後のノイズは圧巻.個人的には,アルバム全体がこのくらいノイズまみれだったらなお良かったんだけどなと思う.

なお,米オンライン音楽メディアConsequence of Soundには,このアルバムに非常に好意的なレビューが掲載されている(ここ参照).

APTBS公式サイト: www.aplacetoburystrangers.com
APTBSのMySpace: www.myspace.com/aplacetoburystrangers

以前の関連エントリ:
A Place to Bury Strangersデビュー作は轟音アルバム(09年5月6日)

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