若年性関節リウマチ(JRA)経過メモ(17年7-8月)

下の子(15歳)の若年性関節リウマチ(JRA,別名・若年性特発性関節炎=JIA)少関節型と関連症状について,大まかな経過と投薬状況を簡単にメモ.

※これまでの経過についてのエントリ:
06年: 7月まで8-10月11-12月
07年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
08年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
09年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
10年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
11年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
12年: 1-2月3-6月7-10月11-12月
13年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
14年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
15年: 1-2月3-4月5-6月7-9月10-12月
16年: 1-6月7-8月9-12月
17年: 1-6月

17年7-8月は,若年性関節リウマチ(JRA)と虹彩炎については引き続き特に問題はなかったが,左目の「後発白内障」をレーザーで処置したほか,両目の硝子体混濁のため目がよく見えない状態が続いた.受験生だが夏休みに猛勉強することはかなわなかった.

7-8月の時系列順の経過は次の通り:
▽17年7月7日

 W眼科でぶどう膜炎(若年性関節リウマチ=JRA=の少関節型で発症することがある虹彩炎はぶどう膜炎の一種)の専門医による診察.要点は次の通り:

 ・目の炎症(虹彩炎)はあるが軽い状態とのこと.

 ・引き続き右目には角膜のむくみと硝子体の混濁があり,左目には後発白内障と網膜のむくみがある状態.左目の後発白内障についてはレーザーによる処置をX病院眼科で相談してよい.右目の硝子体混濁については手術はしない方が望ましいとのこと.

 ・この時点では両目のこれらの問題のため目がよく見えず,例えば教材を読むにも,拡大コピーしたものを,眼鏡を掛けた上で拡大鏡を用いてようやく読める状態.

 ・ステロイド系点眼薬「リンデロン」の点眼回数は両目とも1日4回,虹彩癒着の予防・緩和用の点眼薬「ミドリンP」は同1回にそれぞれ据え置き.むくみ(水のたまり)緩和のための内服薬ダイアモックス錠も引き続き服用する.

 ※虹彩炎の説明は以前のエントリ参照.

▽17年7月12日

 V病院小児科(X病院小児科の主治医の転任先)で若年性関節リウマチ(JRA,別名・若年性特発性関節炎=JIA)の定期的診察.要点は次の通り:

 ・この時期,JRA発症箇所の右膝に特に問題はなし.

 ・血液検査をしたところ,焦点のMMP-3(関節破壊マーカー)の数値は31.8ng/mL.標準値の範囲内ではあるものの,15年7月から20を超えた値が続いている.CRP(炎症マーカー)は0.04mg/dL.白血球は7800/μLで,標準値の範囲内で問題なし.あとJRAとは関係ないが貧血を指摘される.

 ・担当医(この日は主治医とは別の医師が診察)により,生物学的製剤(抗サイトカイン薬)シンポニー(一般名ゴリムマブ,公式ウェブサイトはここ)の皮下注射(46回目).前回(6月7日)からちょうど5週間の間隔での注射.

 ・5-6月に頭痛を訴えていた(この時点でも本人は恒常的に頭痛があると話している)件で,この日にCTによる検査をしたが,担当医が見た限り異常はないとのこと(放射線科の所見はまだなし).偏頭痛だろうかという話に.

 ・本人が時折胸の痛みや動悸があると話し,次回診察時に心電図を念のため取ることに.

 ※生物学的製剤(抗サイトカイン薬)については以前のエントリの免疫抑制剤と抗サイトカイン薬の情報メモエタネルセプト問題報道メモ若年性関節リウマチ(JRA)関節型用の生物製剤メモなどを参照.

▽17年7月26日

 X病院眼科を受診(6月9日の診察のフォローアップ).要点は次の通り:

 ・両目ともかすんで見えにくい状態は変わらず.

 ・右目は後発白内障はもうないが,レンズの裏側の膜に濁りがある(硝子体混濁).レーザーでこの濁りを取り除くことはできると思われるが,ぶどう膜炎にはマイナスの作用があるかもしれない(そのためW眼科の医師も反対している).ただレーザーが少量で済めば影響は小さいのではないか(→W眼科の医師に要相談).大人なら手術という方法もあるが,今この子には適切でない(W眼科の医師も炎症への影響という観点から反対している).

 ・左目は後発白内障がある.16年末や17年初めの右目の後発白内障ほどではないが,進行してはいるので,レーザーで処置すれば,見え方は幾分ましになるかもしれない.ただし,左目にはほかにも濁りがあり(W眼科でも網膜のむくみを指摘されている),それらは処置されない.

 ・その日のうちに左目の後発白内障にレーザーによる処置(真ん中の部分を開いたとのこと.レーザー処置の範囲は小さいので不十分かもしれず,まだ見えにくいようであれば後日,追加で広げてもよいとのこと).→当日と翌日は痛みがあったがその後解消.

 ・レーザーによる処置の結果,左目の見え具合はかなり改善.読み物をする際には依然として眼鏡を掛けて拡大鏡を使用する必要があるが,本人によれば6月~7月初めの時点よりは見え方は良いとのこと.

 ・リンデロンの点眼回数は両目とも1日4回のままに.

 ・視覚障害について担当医に訊いてみたところ,6級でも矯正視力0.02以下でないと障害と認められる(障害者手帳を交付される)ことはないとのこと.今の状態では到底対象にはならない.

▽17年8月4日

 W眼科でぶどう膜炎(若年性関節リウマチ=JRA=の少関節型で発症することがある虹彩炎はぶどう膜炎の一種)の専門医による診察.要点は次の通り:

 ・7月26日に後発白内障のレーザー処置をした左目に炎症のぶり返しはなし.左目の矯正視力は前回の0.4から今回は0.6に改善.

 ・本人は,左目は7月26日のレーザー処置後にいったん見え具合が改善されていたものの,8月3日から再び白いもやがかかったような感じで見えにくくなっていると話しているが,医師はとりあえず今のままでよいのではないかとの所見.

 ・右目の硝子体混濁にレーザー処置を試みる案(7月26日にX病院眼科の担当医から若干勧められる)については,▽担当医に勝算があるのであれば試してもよいかもしれない▽しかし後発白内障(レーザーでパッと切り開く)とは異なり,硝子体混濁はレーザーを使ってもぶよぶよした部分がボヨンと動いて少しずれる程度で効果が得にくい恐れはある――と言われる.

 ・リンデロンの点眼回数は両目とも1日4回に,ミドリンPの点眼回数は同1回にそれぞれ据え置き.

▽17年8月16日

 V病院小児科(X病院小児科の主治医の転任先)で若年性関節リウマチ(JRA,別名・若年性特発性関節炎=JIA)の定期的診察.要点は次の通り:

 ・JRA発症箇所の右膝を含め,関節に特に問題はなし.

 ・血液検査をしたところ,焦点のMMP-3(関節破壊マーカー)の数値は37.8ng/mL.標準値の範囲内ではあるものの,15年7月から20を超えた値が続いている.CRP(炎症マーカー)は0.03mg/dL, 白血球は6000/μLで,標準値の範囲内で問題なし.

 ・前回診察時に本人が胸の痛みや動悸のことを話したため今回は診察前に心電図を取ったが,特に異常は見当たらず.

 ・本人から息苦しい時もあるとの訴え.6月末から7月にかけて風邪を若干こじらせた際,咳がなかなかおさまらなかったことも報告.主治医より▽気管支炎の薬の「シングレア」は息苦しい時にも使える▽気管支炎にはステロイド剤のプレドニン(内服用)を使うこともある――と紹介される.処方はせず.

 ・目の状態を報告.主治医によると,V病院の眼科にもぶどう膜炎の専門医がいるとのこと.V病院小児科でJRAの治療を受けつつ虹彩炎関連の症状も見ていくなら,V病院眼科にW眼科から紹介状を書いてもらうのもいいのではないかという話に.

 ・主治医により,生物学的製剤(抗サイトカイン薬)シンポニー(一般名ゴリムマブ,公式ウェブサイトはここ)の皮下注射(47回目).前回(7月12日)からちょうど5週間の間隔での注射.

▽17年8月19日

 W眼科でぶどう膜炎(若年性関節リウマチ=JRA=の少関節型で発症することがある虹彩炎はぶどう膜炎の一種)の専門医による診察.要点は次の通り:

 ・両目とも「うんと軽い」炎症がある状態とのこと.

 ・7月26日にX病院眼科で後発白内障のレーザー処置をした左目が,本人によればここ数日,ほとんど見えない状態に戻ってしまった.後発白内障の処置をもう一度受けた方がよいか相談.

 ・この日測定の矯正視力は右目が0.5, 左目が0.1で,確かに左目はよく見えない状態.これは後発白内障というよりは硝子体混濁によるものであり,レーザーによる処置よりも手術の方が効果は得られるだろうとのこと.炎症への影響という観点からは手術は好ましくないが,視力も落ちているので手術を考えてもよいかもしれないとのこと.

 ・点眼回数はリンデロンが両目とも1日4回,ミドリンが同1回に据え置き.

 ・V病院眼科宛ての紹介状を書くよう依頼.V病院は現在,JRAを診てもらっている小児科の主治医がいる病院.V病院眼科にぶどう膜炎の専門医がおり,目もそこで診てもらうようになれば小児科と連携が取りやすく,診察を受けに行く手間も今より省けるかもしれないので.

▽17年8月23日

 X病院眼科を受診.要点は次の通り:

 ・左目は7月26日のレーザーによる後発白内障処置の後1週間ほどはよく見えていたが,また見えにくくなったと報告.右目も黒い点のようなものが邪魔して見えにくい状態と報告.

 ・左目は7月26日の処置で水晶体を包む袋の真ん中にレーザーで小さく穴を開けたが,その後ろに後発白内障ではない炎症性の濁り(硝子体混濁を指すと思われる)があり,網膜の腫れもあると担当医より説明.

 ・この左目の問題への対処として,まず薬で炎症を抑えることにするとの方針を担当医が示す.仮に手術をして,炎症が強まったり網膜剥離が起きたりするなど状態が悪くなると,対処が難しいためとのこと.最近は網膜の手術も低侵襲になっているが,リスクはあるため大事を取って手術を避ける対処をしてみる方向.1日4回のリンデロン点眼をそのまま続けるよう担当医から指示.

 ・ただし,目の中でも前の方はいいが,後ろの方に濁りがあり,後ろの方は薬も効きにくいという問題もあるとのこと.

 ・右目で物を見る時に見える黒い障害物も硝子体の濁りで,これを解消するには手術で取るしかないとのこと.

 ・V病院眼科宛ての紹介状を書くよう依頼.V病院は現在,JRAを診てもらっている小児科の主治医がいる病院.V病院眼科にぶどう膜炎の専門医がおり,目もそこで診てもらうようになれば小児科と連携が取りやすく,診察を受けに行く手間も今より省けるかもしれないので.虹彩炎についてはW眼科から紹介状を書いてもらったが,白内障や後発白内障についてはX病院眼科で治療を受けているため,これらについて紹介状を書いてもらう.

▽17年8月28日

 V病院眼科を初受診.要点は次の通り:

 ・W眼科とX病院眼科からの紹介状を提出.

 ・左目の硝子体混濁を確認.放っておいても見えるようにはならないので,見えるようにするにはやはり濁りを取り除く手術をするしかないとのこと.

 ・しかし手術をしてぶどう膜炎が手に負えないほど悪化すれば,見えるようにはならないとの指摘も.今既に強力な薬(シンポニー)を使用しているので,それでもぶどう膜炎が強まった場合,打つ手が限られているとのこと.

 ・左目については今後何回か診察を重ねて炎症の経過を見てから手術の是非を検討したいとのこと.

 ・手術をする場合,うまくいけば1週間ほどの入院となり,退院時には見えるようになっているとのこと(ただし,ぶどう膜炎が強まれば見えるようにはならない).

 ・右目にも混濁があるが,手術をするとしたら左目.左目は今既によく見えていないので.また,右目の混濁(黒い点が目の前を飛んでいるように見える)は多分硝子体の中でも奥の方にあり,取り除けば後で何か問題が起こる可能性もある.左目の混濁は人工レンズのすぐ後ろ辺り.

 ・この日測定の眼圧は右目が12, 左目が8.

 ・リンデロンの点眼回数は両目とも1日4回,ミドリンPの点眼回数は同1回に据え置き.

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