若年性関節リウマチ(JRA)経過メモ(14年7-8月)

下の子(12歳)の若年性関節リウマチ(JRA,別名・若年性特発性関節炎=JIA)少関節型と関連症状について,大まかな経過と投薬状況を簡単にメモ.

※これまでの経過についてのエントリ:
06年: 7月まで8-10月11-12月
07年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
08年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
09年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
10年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
11年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
12年: 1-2月3-6月7-10月11-12月
13年: 1-2月3-4月5-6月7-8月9-10月11-12月
14年: 1-2月3-4月5-6月

14年7-8月には,左目の白内障の手術を受けた.13年11月には右目の白内障の手術を受けており,これで両目とも人工レンズが入ったことになる.

下の子は若年性関節リウマチ(JRA,別名・若年性特発性関節炎=JIA)少関節型で併発することのある虹彩炎が両目に出ており,その関連なのか,白内障や角膜変性症にかかっている.関節は最近5年余り問題が出ていないが,目の問題が続いている.

7-8月の時系列順の経過は次の通り:

▽14年7月1日

 前日から左目の痛みを訴え,内側(鼻側)の白目が赤く充血しているため,U眼科を受診.虹彩と角膜の間(前眼房.房水が入っている部分)が非常に薄くなっている(通常の3分の1程度になっている)との所見.

 原因としては白内障のさらなる進行により水晶体が分厚くなって虹彩を前方へ圧迫している可能性が考えられるが,眼圧は高くなく,むしろ低い.虹彩炎の強まりも考えられるとのこと.

 X病院眼科で白内障について診察を受けるよう言われる.

▽14年7月1日(上のU眼科受診と同日)

 U眼科受診後,X病院ではなく,まずW眼科でぶどう膜炎(若年性関節リウマチ=JRA=の少関節型で発症することがある虹彩炎はぶどう膜炎の一種)の専門医に診てもらう.虹彩に関係があったため.要点は次の通り:

 ・白目(眼球を覆う「強膜」のうち角膜以外の部分)が荒れている.考えられる事態は (1) U眼科での6月21日の角膜変性症処置時に薬品か何かで荒れ,処置後1週間つけていた保護用コンタクトレンズを28日の診察で外したところ,荒れが顕在化して痛みも出るようになった (2) 真菌(カビ)によるもの――の2つとのこと.(2) の場合,ステロイド系の点眼薬は良くないとのこと.

 ・虹彩と角膜の間(前眼房)が薄くなっているのは確かだが,それは前から分かっていたもので,それ自体は今になって問題視するほどではないとのこと.白内障の進行については対応が急を要するほどではないとの見立て.

 ・虹彩炎はこれまでと変わらず,弱くある状態.

 ・当面,U眼科から6月21日と28日に処方された術後のケアのための点眼薬を引き続き使用して様子を見るよう指示される.

 ※虹彩炎の説明は以前のエントリ参照.

▽14年7月2日

 左目の問題の箇所に白い膿みのようなものがあり,W眼科を再受診.要点は次の通り:

 ・状態としては前日と同じ.ただ,問題の箇所は確かに「ただれている」とのこと.

 ・X病院眼科の受診を指示される.

▽14年7月2日(上のW眼科受診と同日)

 左目の白目が荒れている問題についてX病院眼科を受診.要点は次の通り:

 ・真菌(カビ)によるものの恐れがあるとの指摘について,真菌の場合は白目(眼球を覆う「強膜」のうち角膜以外の部分)ではなく角膜(黒目の部分)が悪くなるので,今回の症状は真菌性ではないだろうと言われる.先の処置による荒れに加えて(真菌性ではない)感染症もあるというのが実態ではないかとのこと.

 ・感染症と荒れの両方に対処するため,U眼科から6月21日と28日に処方された点眼薬(ステロイド系点眼薬「リノロサール眼科耳鼻科用液0.1%」,抗菌点眼薬「ガチフロ点眼液0.3%」,非ステロイド抗炎症点眼薬「ジクロフェナック点眼液0.1%」)に代えて,感染症治療用点眼薬「ベストロン点眼用0.5%」と抗菌点眼薬「ガチフロ点眼液0.3%」,目の保護用の点眼薬「ムコスタ点眼液UD2%」を1日4回,ステロイド系点眼薬「フルメトロン点眼液0.1%」を1日2回,それぞれ左目に点眼するよう指示される.

 診察に当たったのは,以前に右目の白内障の手術を担当してくれた白内障の専門医.左目の白内障については,角膜がでこぼこ(角膜変性症の処置から1週間余りしか経っていないため)の現段階の状態では白内障の手術は考えられないため,手術は角膜の上皮の回復を待ってからになるとの見通しが示された.

▽14年7月4日

 X病院眼科を受診.点眼薬を変えてから左目の強膜の状態は少し良くなったとのこと.白内障については特にコメントなし.

▽14年7月7日

 X病院眼科を受診.左目の強膜の状態は特に変わりなし.悪化はしていないとのこと.

 白内障の進行状態については特に担当医からコメントはなかったが,手術日を8月15日とすることが暫定的に決まる.

▽14年7月11日

 左目がまだ少し痛いと訴える日が続き,白内障の進行により眼圧が上がっているといけないのでW眼科を受診.要点は次の通り:

 ・左目の強膜の部分については特殊なばい菌やカビの問題はなさそう(7月2日のX病院眼科での見立てと同じ).

 ・7月2日にW眼科で「ただれている」と指摘された部分については,強い刺激を受けたためケロイドのようなものができている「炎症性肉芽腫」で,治ろうとしているところだとのこと.

 ・白内障の進行の恐れについては,▽水が通りにくくなったようには見えない▽眼圧は両目とも12である(高くなっていない)――とのことで,ひとまず大丈夫そう.

▽14年7月18日

 X病院眼科を受診.要点は次の通り:

 ・左目に使用している点眼薬のうち,感染症治療用のベストロンはこの日でやめてよいことに.抗菌用のガチフロ,ステロイド系のフルメトロン,保護用のムコスタは続ける.

 ・左目の眼圧は高くなっていないと思われるとのこと.

 ・8月15日に予定している左目の白内障の手術は本人の希望により全身麻酔で受けるため,8月8日に麻酔科を受診する.その際,眼科も受診することに.

▽14年7月18日(上のX病院眼科受診と同日)

 X病院小児科で若年性関節リウマチ(JRA,別名・若年性特発性関節炎=JIA)の定期的診察.要点は次の通り:

 ・JRA発症箇所の右膝をはじめ,関節に痛み,腫れ,熱感はなし.

 ・血液検査では,焦点のMMP-3(関節破壊マーカー)をはじめ,CRP(炎症マーカー),白血球などの関連数値に問題はなし.MMP-3は25.2ng/mLで,基準値の範囲内.他方,2-4月の診察時には抗核抗体(ANA)を示す抗体価は「40倍」で,2月,3月,4月,6月と同じ(5月だけは「80倍」だった).うちの子は抗体価が高い時に虹彩炎が強く出る傾向があるように見受けられるため抗体価を測っている.40倍は標準値上限.

 ・主治医により,生物学的製剤(抗サイトカイン薬)シンポニー(一般名ゴリムマブ,公式ウェブサイトはここ)の皮下注射(11回目,右腕).

 ・こちらから主治医には,JRA 発症箇所の右膝の状態を MRI ではなくまず超音波で検査する日程について相談.暫定的に9月にすることに.

 ・8月15日に左目の白内障の手術を受けることに関し,次回のシンポニーの皮下注射は4週間後ではなく3週間後の8月8日とすることに.手術とシンポニー皮下注射の間に少なくとも1週間の間隔を置くため.

 ・小学生のため眼科での入院でも小児病棟に入る規則である点については,仕方ない(一般病棟への変更は不可)とのこと.

 ・薬の処方はなし.

 ・病院で計測したところ,身長は151.2cm, 体重は40.6kg.

 ※生物学的製剤(抗サイトカイン薬)については以前のエントリの免疫抑制剤と抗サイトカイン薬の情報メモエタネルセプト問題報道メモ若年性関節リウマチ(JRA)関節型用の生物製剤メモなどを参照.

▽14年7月18日(上のX病院眼科・小児科受診と同日)

 W眼科でぶどう膜炎(JRA の少関節型で発症することがある虹彩炎はぶどう膜炎の一種)の専門医による診察.X病院眼科の診察では眼圧のチェックも含め左目の状態の確認に不安があり,念のためW眼科に来た.水の層が薄くなっていることを指摘された.

▽14年7月26日

 W眼科でぶどう膜炎(JRA の少関節型で発症することがある虹彩炎はぶどう膜炎の一種)の専門医による診察.要点は次の通り:

 ・虹彩炎については,炎症の状態に変わりはないとのこと(ほとんどないが弱い炎症が続いている).

 ・左目の水の層も変わりはなく,白内障の手術まで2週間余りは大丈夫だろうとの見通しを示された.

▽14年8月8日

 X病院小児科で若年性関節リウマチ(JRA,別名・若年性特発性関節炎=JIA)の定期的診察.要点は次の通り:

 ・JRA発症箇所の右膝をはじめ,関節に痛み,腫れ,熱感はなし.

 ・血液検査では,焦点のMMP-3(関節破壊マーカー)をはじめ,CRP(炎症マーカー),白血球などの関連数値に問題はなし.MMP-3は26.8ng/mLで,基準値の範囲内.抗核抗体(ANA)を示す抗体価の数値は診察時にはまだ出ていなかった.

 ・主治医により,生物学的製剤(抗サイトカイン薬)シンポニー(一般名ゴリムマブ,公式ウェブサイトはここ)の皮下注射(12回目,左腕).

 ・次回診察時(9月)に JRA 発症箇所の右膝の超音波検査をすることを確認.

 ・こちらから主治医には目の状態(8月15日に左目の白内障の手術を受けること,両目の虹彩炎〈JRA の少関節型で発症することがあり,うちの子は JRA 発症当初から併発〉は引き続きわずかにある程度であること)を報告.

 ・あと,皮膚が乾燥して固くなっているところがあることを相談.ヒルロイドを処方して頂く.

▽14年8月8日(上の小児科受診と同日)

 X病院眼科で診察.要点は次の通り:

 ・眼圧は右目が16台,左目が9台で,左目の白内障進行による眼圧の高まりは起きていない様子.8月15日に予定する手術を緊急に早める必要はないことが確認された.

 ・点眼薬は現状維持(左目に抗菌用のガチフロを1日3回,ステロイド系のフルメトロンを同2回,保護用のムコスタを同4回点眼)を指示された.

▽14年8月8日(上の小児科・眼科受診と同日)

 X病院麻酔科で検査.全身麻酔に備えてのもの.

▽14年8月14日

 X病院に左目の白内障手術のため入院.入院手続き後に眼科で診察.要点は次の通り:

 ・左目の虹彩炎による虹彩癒着は強い.15日の白内障の手術は癒着をはがして行うことになる(2013年11月の右目の白内障手術の時と同じ).

 ・7月の時点では荒れていた左目の角膜の状態は,この時点では「問題なさそう」とのこと(白内障の手術は可能との判断).

 ・白内障の手術の詳細と,手術中や事後に発生する恐れのあるさまざまな事態や合併症について説明があった.虹彩炎が強まる恐れがあることも指摘された.

 ・白内障の手術後に新たに眼鏡を作ることについては,視力や目の状態が落ち着くのを待って,術後3カ月ほど経過してからになるだろうと説明された.

 ・8月15日に手術,16日に診察を受けて退院という日程になると説明された.

▽14年8月15日

 X病院で左目の白内障の手術.濁った水晶体を砕いて吸い取り,代わりに固定焦点の人工レンズを入れるもの.執刀医によれば,虹彩炎による虹彩癒着はやはり結構あり,癒着ははがしたとのこと.手術は無事に予定通り終了.

▽14年8月16日

 X病院眼科で術後の状態について診察.特に問題はなく,▽処方された薬を使う(点眼薬のほか,内服の抗生剤は処方された分を飲み切るまで使用する)▽手術から1週間後の22日に受診する▽それまでは洗顔はしない――ことを指示される.退院する.

 退院時の処方は次の通り:
 ・オルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%(ステロイド系の抗炎症点眼薬):左目に1日4回点眼.
 ・ガチフロ点眼液0.3%(抗菌点眼薬):同.
 ・ジクロード点眼液0.1%(非ステロイド性の抗炎症点眼薬):同.
 ・ミドリンP点眼液:1日2回.
 ・セフジニル錠100mg(内服の抗生剤):朝昼夕1錠ずつ内服.
 ・テプレノンカプセル(胃の粘膜保護用の薬):同.

▽14年8月19日

 X病院眼科を臨時受診.左目の白目に少し色の違う部分があり,念のため診てもらった.ただの傷(?)とのこと.

▽14年8月19日(上のX病院眼科受診と同日)

 W眼科も受診.左目の白目にある問題の箇所は以前からある変性との指摘.

 あと左目の白内障の手術後,虹彩炎は強くなっていると指摘される.

▽14年8月22日

 X病院眼科を受診.白内障の手術後の左目の経過は順調とのこと.

 左目のミドリンPの点眼回数を1日2回から同1回に減らすよう指示される.それ以外の点眼薬(上の8月16日の項を参照)はそのまま継続.

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