Ringo Deathstarrのフルアルバム,シューゲイザーファンにおすすめ

アメリカのシューゲイザーバンド,Ringo Deathstarr(リンゴ・デススター)の初のフルアルバム "Colour Trip" (2011年) が2月に発売され,早速購入した.ここ数年活躍している新世代シューゲイザーバンドの中でも抜きん出た総合力を見せつける作品に仕上がっており,シューゲイザーファンに広くおすすめできると思う.以下,簡単に感想をメモ:

日本で以前にリリースされたRingo Deathstarrのミニアルバム "Sparkler" (2009年) は「Psychocandy + Loveless」と評される通り,シューゲイザーの始祖であるThe Jesus and Mary Chain(以下ジザメリ)とMy Bloody Valentine(以下マイブラ)からの影響が色濃く,まるでコピーバンドのようなきらいもあった(以前のエントリ参照).

それに比べ,Colour Tripでは音楽の幅が広がった.どの収録曲も明らかにシューゲイザーではあるものの,Sparklerの収録曲と比べるとオリジナリティが増しているように感じた(とはいえ,Colour Tripについてもオリジナリティの欠如を指摘する評があるようだけど).

変わった点としてはまず,女性ボーカルを前面に出した曲が増えたことが挙げられる.自分も最近そうなんだけど,女性ボーカルの曲に魅力を感じる人は結構いて,そういう人にとってはRingo Deathstarrの魅力が高まっただろうと思う.

ほかにも幾つか新機軸があり,おしゃれなギターポップ曲が収録されていたり(3曲目の "So High"),パンクな曲があったりする(マイブラが初期Green Dayをカバーしたらこんな感じかと思わせる7曲目の "Tambourine Girl").

他方,ジザメリとマイブラからの影響を感じさせる部分も健在で,まるで初期ジザメリのような2曲目 "Do It Every Time",中期ジザメリを思い起こさせる9曲目 "Never Drive",マイブラをそのまま持ってきたような8曲目 "Chloe" は,ジザメリやマイブラのファンも楽しめるはず.

また,浮遊感と疾走感に溢れノイジーな4曲目 "Two Girls" や,ドリーミーな5曲目 "Kaleidoscope",6曲目 "Day Dreamy" も,シューゲイザー愛好者には心地よいのではないかなと感じた.

個人的には,古き良きシューゲイザーを現代に再現したミニアルバムSparklerも捨て難いけど,Colour Tripは良い作品だと思う.

Ringo Deathstarrの公式サイト: www.ringodeathstarr.com
Ringo DeathstarrのMySpace: www.myspace.com/ringodeathstarr
Ringo DeathstarrのFacebook: www.facebook.com/ringodeathstarr
Ringo DeathstarrのTwitter: twitter.com/ringodeathstarr

Ringo Deathstarrに関する以前のエントリ:
Ringo Deathstarrデビュー作,ジザメリ・マイブラ色が濃厚(10年5月22日)

| 音楽::その他ノイズポップ | 21:31 | comments (0) | trackback (0) | permalink |

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