"Munki" Revisited

"Munki" は1998年に発表されたジザメリの最後のアルバム(6枚目).

アルバムの最後に収録された "I Hate Rock'n'roll"(以前のエントリで紹介したシングル)を除き,ノイズはほとんどないんだけど,全体的に荒涼とした風景を見せるアルバムになってる.ネガティブな歌詞が多いのは相変わらずで,曲調も比較的ダークな感じがする.

明るい歌詞も一部にあるし,中期の "Automatic"(以前のエントリ参照)や "Honey's Dead"(以前のエントリ参照)に近いポップな曲調の楽曲も入ってはいるけど,中期のようなハイな感じは全然しない.そういう感覚を通過して再び現実を見つめてるような印象を受ける.

このアルバムについてはジザメリの集大成という評価がある.確かに,

・原点に戻ったように装飾を排した曲("Crackin' Up" や "Black")

・中期の作品に典型的だったキャッチーなデジタルビートを配した曲("Birthday" や "Virtually Unreal")

・同じく中期のようなポップなロック("Supertramp" や "Dream Lover")

・前のアルバム "Stoned & Dethroned"(以前のエントリ参照)で示してみせたようなアコースティック曲("Never Understood")

…がバランスよく収録されてて,そのすべてが彼ららしい楽曲になってる.その点で,ジザメリのファンならきっと楽しめるとは思う.

ただ,ノイズを求める人はこのアルバムに不満を感じるだろうし,普通のロックを求める人にとってこのアルバムは荒削りでしかもダークな感じがするだろう.そんなわけで,あまり一般の人に勧めようとは思わない.自分は結構好きだけど.

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